読書シンドローム~北海道大学を卒業し安定を求めて公務員になったが、来年度からフリーランスとして働くため準備を進めています~

本が好きで、年間100冊以上本を読んでいます。好きな本を中心に紹介していきます(*^o^*) 病的に本が好きな方、是非読んでください(*^-^*)

中村文則『遮光』~自分の中の狂気に気づかされるでしょう~

【目次】

 

《あらすじ》

恋人の美紀の事故死を周囲に隠しながら、彼女は今でも生きていると、その幸福を語り続ける男。

彼の手元には、黒いビニールに包まれた謎の瓶があった――。

それは純愛か、狂気か。

喪失感と行き場のない怒りに覆われた青春を、悲しみに抵抗する「虚言癖」の青年のうちに描き、圧倒的な衝撃と賞賛を集めた野間文芸新人賞受賞作品。

若き芥川賞・大江健三郎賞受賞作家の初期決定的代表作。

 

《狂気を美しく描く》 

みなさん、こんにちは!

 

中村文則さんをご存知ですか?

 

中村文則さんの本を読んだことはありますか?

 

私が、中村文則さんの最も好きなところは、人間の狂気美しく描いているところです。

 

本当にすごいです。

 

頭のおかしい人を描くのが上手なんです。しかもその狂いっぷりも、普通の狂い方じゃありません。笑

 

そこら辺の作家が書く狂人は、どこにでもいるありふれた狂人で、親近感なんて湧きませんよね。

 

しかし、中村さんの小説に出てくる狂人は、どこか魅力的で惹かれてしまうんです。

 

《自分の知らない自分の狂気》 

中村さんの小説を読めば、自分が知らない自分の狂気に気づかされるはずです。

 

みなさんは、普段の生活では、自分の変なところ、おかしいところ、狂気なところを抑えて生活していますよね。

 

襲ってしまいたい、刺してしまいたい、なめてみたい・・・など様々な狂気を隠して生活していると思います。

 

中村さんの小説に触れると、普段隠している自分が顔を出すので、ビックリしますよ♬

 

《面白さと恐怖が同時にやってくる!?》 

今回紹介する『遮光』でも、とてもユニークで不気味な主人公が出てきます。

 

その主人公には虚言癖があり、その主人公の彼女はとっくに死んでいるのに、友人には彼女は留学して海外で元気でやっているとか、

 

他の人が話していたことを、さも自分の話であるかのように話したりします。

 

しかも、死んだ彼女の指を瓶に入れて、ずっと自分の傍から放さず持っています。

 

そして、他の人にばれないように彼女の指を隠し持っていることに、興奮さえしています。

 

中村文則さんの小説には、何かを隠しながら生きている人が多く登場します。

 

読んでいる最中は、なんでこんな無意味なウソをつき、無意味な行動をするのかと笑ってしまったり、あまりに不気味すぎてぞっとしたりしました。

 

面白さ恐怖が同時にやってきます。

 

こんな感情を起こすことができるのは、中村文則さんならではです。

 

読み終わった後も、しばらくその主人公の言動が頭から離れませんでした。

 

しばらくたってからも、この本の主人公のことが気になり、適当なページを開いては読み、を繰り返していました。

 

中毒性があるので、用量・用法をお守りください笑

 

私は過剰摂取してしまって、中村文則依存症になってしまいました。笑

 

今回は、彼女の指を入れたビンですが、中村文則さんの小説には、何かを隠しながら生きている人が何人か登場します。

 

 

たまには一味違った本が読みたいという方にオススメです。

 

自分の中の狂気な部分に出会うこと間違いなしです。

 

そして、その自分の狂気なところが愛おしく思うことでしょう。